FUTURE MEDIAフューチャーメディア

フューチャースピリッツの動向やお客様の導入事例など最新情報をお届けします

bg

2025.05.22

AWS

AWSサービスにも「EOL(サポート終了)」があるのをご存じですか?

最近「AWSの請求が高くなった気がする」というご相談が増えています。
もちろん、為替や利用量の変動による影響もありますが、調査してみると、「見えづらい原因」として多く挙がっているのがRDSのEOL(End of Life)対応による追加課金です。

目次

「気づかないうちに課金が発生していた」ケースが急増中

Amazon RDSは、多くの企業に採用されている信頼性の高いマネージドデータベースサービスです。ただし、使っているDBエンジン(MySQLやPostgreSQLなど)にはバージョンごとの「EOL(サポート終了)」が存在します。
RDSでは、すでに稼働中のDBインスタンスがEOLを迎えると、特に設定を変更していない限り、有償の「延長サポート」が自動的に適用され、追加課金が発生します。
インスタンスの作成や復元時には、延長サポートを無効化する設定も可能ですが、運用中のままEOLに迎えた場合は、知らないうちに課金対象となっていた、という事例が多く報告されています。
標準サポート終了のリマインド通知については、ルートアカウントのメールアドレス宛に通知されますが、他のメールに埋もれて見落とされやすく、「気づいたときにはすでに課金が始まっていた」という状況に陥ることも少なくありません。

コスト以上に深刻な、EOLがもたらす運用リスク

RDSのEOLはコスト面の問題だけでなく、以下のような運用上のリスクも伴います。

  • セキュリティパッチが最低限にとどまる
    緊急性の低い脆弱性に対応されない可能性があり、情報漏えいや不正アクセスのリスクが高まります。
  • 最新機能やパフォーマンス改善の対象外
    利便性や効率性の面でも徐々に取り残される状態に。
  • バージョンアップ時の選択肢やルートが制限される
    長期間EOLバージョンを使い続けていると、後継バージョンへのスムーズな移行が困難になるケースも。

特に「現在は問題なく動作している」ように見えるリソースほど、EOLによる影響に気づきにくく、結果として将来的なトラブルの火種となることが少なくありません。

AWS環境全体で確認すべき、EOLの可能性

RDSに限らず、AWSではさまざまなリソースや構成要素において、EOL(End of Life=サポート終了)のタイミングが存在します。気づかずに使い続けていると、セキュリティ上のリスクや予期しないコスト発生につながることもあります。
代表的な例を挙げると、次のようなものがあります。

種別 対象例 リスク例
OSバージョン Amazon Linux 1/Windows Server旧版 パッチ非提供、セキュリティ脆弱化
Lambdaランタイム Node.js 12/Python 3.7など 実行不可になる場合あり
ECS/EKS用AMI 古いイメージを使ったまま 脆弱性対応の対象外に
RDS/Aurora MySQL 5.7、PostgreSQL 11など 延長サポートによる追加課金
CLI/テンプレート 古い構文や記法 デプロイエラー・非対応化の恐れ

これらは、普段意識されることが少なく「正常に動いているから問題ない」と判断されがちですが、実際にはサポート切れによる潜在的なリスクを抱えた状態となっている可能性があります。

見直しは“今”が最適なタイミングです

EOLの情報は、意識して見に行かないと気づきにくく、「放置していたらコストもリスクも積み重なっていた」という状況になりがちです。そのため、今のタイミングで一度、以下のような点をチェックしておくことをおすすめします。

  • 利用中のリソースにEOL対象が含まれていないか?
  • 延長サポートの課金が発生していないか?
  • セキュリティ面で懸念のある構成になっていないか?

「AWS環境診断サービス」で、リスクの可視化を

フューチャースピリッツでは、AWSをご利用中のお客様に向けて、「AWS環境診断サービス」を提供しています。
このサービスでは、AWSアカウント全体の構成を分析し、

  • EOL・延長サポート対象リソースの抽出
  • コスト最適化のご提案
  • セキュリティや可用性のチェック
  • バージョンアップ・再構築のアドバイス

など、専門エンジニアが現状を「見える化」してご報告します。
「見直したいけど、何から始めれば?」という場合にこそ、お役立ていただける内容です。
いわば“AWS環境の健康診断”として、トラブルが起きる前の点検にご活用いただけます。
まずはお気軽にお問い合わせください。

AWSの導入を検討中の方、または運用に課題をお持ちの方はお気軽にご相談ください。

関連リンク

AWS:
Amazon RDS の Amazon RDS 延長サポート
Amazon RDS 延長サポート料金
Lambda ランタイム
Amazon ECS に最適化された Linux AMI

関連記事

フューチャーメディア:
【EOLとは?】初心者でもわかるざっくり解説

この記事をシェアする

メルマガ配信中!ご登録いただいたメールアドレスに、編集部おすすめ記事や最新情報を、いち早くお届けします。

記事の一覧を見る 戻る

お問い合わせはこちら

ご不明点や気になる点は、
サポートデスクにお問い合わせください

お問い合わせ