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AMIは「作って終わり」じゃない。「自動作成&自動削除」がベスト
AMI(Amazon Machine Image)は、サーバの中身をまるごと保存できる便利な仕組みです。
でも、毎回手作業でバックアップを作るのは大変ですよね?しかも、うっかり削除を忘れた古いAMIが溜まってしまい、ストレージ料金が増加することもあります。
そんな時は「AWS Backup」を使うのが今どきの方法!
「AWS Backup(Amazon Web Services Backup)」は、AWSが提供しているバックアップ専用のサービスです。
難しい設定やプログラミングは不要で、Webの画面上で以下のような設定ができます。
機能 | 内容 |
---|---|
バックアップ時間の指定 | 例:毎日夜10時に自動実行 |
保存期間の設定 | 例:30日経過後に自動削除 |
対象の選択 | EC2、RDS、EFSなどをまとめて管理 |
暗号化 | 自動でセキュリティ対策も可能 |
💡ポイント:「AMIを作る」だけでなく「古いAMIを自動削除」も可能なため、コスト管理にも有効です!
AMIの運用でよくある「つまずきポイント」
AMIを便利に使っていても、運用を誤ると以下のようなトラブルに遭遇することがあります。
▶起動できない!なぜ?
AMIを元にEC2を立ち上げようとしたら、「このインスタンスタイプでは起動できません」とエラーが発生するケース。
原因:AMIによってサポートされるEC2インスタンスタイプに違いがある場合があります。
対策:適合するインスタンスタイプを確認して選びましょう。
▶「共有したのに使えない」と言われた!
チームメンバーや別のAWSアカウントにAMIを共有したけど、「見えない」「使えない」と言われてしまうケース。
原因:AMIには「誰が使えるか」の設定(アクセス許可)が必要です。
対策:「このアカウントにだけ使わせる」「パブリックに公開する」など、共有設定を明示的に行う必要があります。
▶復元したのに動かない?
AMIから復元したのに、アプリケーションが正常に動作しないことがあります。
原因例:
•外部システムとの接続設定(例:データベース接続情報)が反映されていない。
•実行に必要な一部の設定ファイルがあとから変更されていた
対策:バックアップ後には必ず復元テストを行いましょう。
セキュリティの落とし穴にご用心
AMIには、サーバの中身が「まるごと」入っています。
そのため、見えないところに「危険な情報が残っている可能性」もあります。
▼よくあるセキュリティ上の注意点
シーン | リスク |
---|---|
秘密鍵・パスワードが入ったファイルが残っている | 第三者に見られると、重大な情報漏洩に |
不要なユーザーアカウントが残っている | 退職者や外部業者のアクセスが可能に |
未使用のソフトウェアが残っている | セキュリティ更新がされず、脆弱性の温床に |
💡ポイント:対策のコツは?
- 公開・共有前にAMIの中身を整理する
- 「Golden AMI(検証済みの安全なAMI)」の作成ルールを設ける
- AWS Systems Managerのスクリプトなどを活用し、自動化も可能(中級者向け)
おまけ:AMIとスナップショットの違いって?
似たようなものに「EBSスナップショット(Elastic Block Store Snapshot:以下スナップショット)」があります。
違いをざっくりまとめると…
項目 | AMI | スナップショット |
---|---|---|
保存対象 | サーバの「状態まるごと」 | ディスクの中身だけ |
起動可否 | 単体でEC2を起動可能 | 起動には別途設定が必要 |
主な用途 | バックアップ・複製・テンプレート | 障害時の部分復旧・増設用 |
💡ポイント:「丸ごと残したい」ならAMI、「一部だけ保存したい」ならスナップショット、というイメージです。
まとめ:AMIは「クラウド時代の防災グッズ」。使い方で差が出ます
災害時に備えて非常食や水をストックするように、クラウド環境ではAMIの管理が「備え」になります。ただし、作っただけのAMIがセキュリティ事故やコスト増につながってしまうことも。
- ✓AWS Backupで自動化
→作成・削除・保存期間の管理が自動で行え、ミスや漏れを防げます。 - ✓トラブルを知って防ぐ
→よくある「起動できない」「共有できない」問題も、事前の設定と運用ルールで回避可能です。 - ✓セキュリティ意識で差がつく
→公開前の点検、Golden AMIの整備など、「ちゃんとやっているか」が重要。
AMI運用に少しでも不安があるなら、私たちにご相談ください
- バックアップの自動化って実際どうやるの?
- Golden AMIの作り方に自信がない…
- 社内にAWSの詳しい人がいなくて設定が不安…
フューチャースピリッツでは、AWS BackupやAMI管理の導入支援・運用代行をご提供しています。
制作会社様の代わりに、専門用語をかみ砕いてクライアントへご説明することも可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。
AWSの導入を検討中の方、または運用に課題をお持ちの方はお気軽にご相談ください。
出典
- AWS公式サイト:
- サービスとしての Backup
- Amazon EC2 の Amazon マシンイメージ
関連リンク
- フューチャーウェブ:
- 無償AWS環境診断サービス
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