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2025.02.20

用語解説

【SQLとは?】データベース言語の基礎知識から特徴まで初心者でもわかるざっくり解説

SQLは、データベースを操作するための言語として、圧倒的なシェアを誇ります。その最大の理由は、ISO(国際標準化機構)によって標準化されており、ほぼすべてのリレーショナルデータベース(RDB)で利用可能な点にあります。

本記事では、SQLの基本構文や特徴、実際の活用方法についてわかりやすく解説します。SQLを理解することで、データ管理や分析のスキルが向上し、ビジネスや開発の現場で役立てることができます。

目次

データベースと言語の定義

まず、データベースとは何かを見ていきましょう。データベースとは、データを整理・管理するための仕組みです。私たちの日常には、商品名や価格、カレンダーの予定など、さまざまな情報が存在します。これらのデータを適切に管理することで、必要な情報を素早く検索し、活用できるようになります。

データの管理方法によって、データベースには大きく2つの種類があります。

1. リレーショナル型データベース(RDB):

  • 複数のデータを関連付けて管理できる
  • データを表形式(テーブル)で管理する
  • SQLを使用する
  • 代表的な例:Oracle Database、MySQL、PostgreSQL

2. NoSQLデータベース:

  • SQLを使用しない
  • スキーマ(データ構造)が不要で柔軟なデータ管理が可能
  • 高速な処理と高い拡張性を持つ
  • 代表的な例:MongoDB(ドキュメント型)、Redis(キーバリュー型)

SQLとは?

SQL(Structured Query Language)は、RDBを操作するためのデータベース言語です。SQLは「シークェル」または「シーケル」とも呼ばれます。これは、1970年代にIBMが開発した世界初のRDBMS「System R」の操作言語「SEQUEL(Structured English Query Language)」に由来しています。その後、データベース言語は何度も改正され「SQL」と改名されましたが、読み方はそのまま引き継がれています。

SQLは、DBMS(データベース管理システム)上でデータやデータベースを制御するための言語であり、ユーザーやシステムからの命令を受けてRDBにクエリ(問い合わせ)を行い、結果を返します。返ってきた結果はモニターなどに表示されます。

また、SQLはISO(国際標準化機構)によって規格化されており、1つのデータベース用のSQLを覚えれば、他の多くのRDBでも同様に使用できます。代表的なSQL対応データベースには、Oracle Database(Oracle社)、Microsoft SQL Server(Microsoft社)、MySQL、PostgreSQL(オープンソース)などがあります。

リレーショナルデータベース(RDB)の基本構造

RDBは、データを表(テーブル)形式で管理するデータベースです。基本的な構造は以下のようになります。

  • テーブル(表):データを格納する基本単位。
  • 行(レコード):1つのデータの集合。
  • 列(カラム):データの属性。

表1:RDBにおける顧客情報テーブルの例

ID 名前 メールアドレス 購入履歴
1 田中 tanaka@example.com 5回
2 佐藤 sato@example.com 2回

RDBのメリットは、以下です。

  • 共通の属性で複数のデータを関連付けられる
  • 複数条件での検索・集計が可能

また、デメリットは、以下です。

  • データ処理の負荷が高くなりやすい
  • 大規模データの処理速度が低下しやすい

SQLは、こうしたRDBの管理・操作に必要な強力な言語として、多くのシステムで活用されています。

NoSQLとの比較

近年、SQLを使用しないNoSQLデータベースが注目を集めています。SQLとNoSQLの主な違いは以下の通りです。

表2:SQLとNoSQLの比較

項目 SQL(リレーショナル型) NoSQL(非リレーショナル型)
データ構造 表(テーブル)形式 キーバリュー型、ドキュメント型など多様
柔軟性 スキーマが必要 スキーマレス(柔軟なデータ構造)
処理性能 複雑なクエリに強い 大量データの分散処理に強い
拡張性 垂直スケール(スケールアップ) 水平スケール(スケールアウト)
主な用途 トランザクションが必要なシステム ビッグデータ解析、リアルタイム処理

NoSQLは、RDBのスケーラビリティや処理負荷の問題を解決するために生まれた技術です。特に、大量のデータ処理や分散システムにおいて優れた性能を発揮します。
以下に、指定いただいた構成に基づき、データベースとSQLに関する記事を作成しました。内容は、提供いただいたURLの記事を参考にし、正確性を重視しております。

SQLでできること

データベース・テーブルを作成する

SQLを使用すると、新しいデータベースやテーブルを作成できます。テーブルは、行(レコード)と列(カラム)で構成され、データを分類・整理することで、効率的なデータ管理が可能となります。

データを検索する

SQLのSELECT文を使用することで、特定の条件に合致するデータを迅速に検索できます。例えば、特定の顧客情報や商品リストを取得する際に活用されます。

データを操作する

SQLでは、データの追加(INSERT)、更新(UPDATE)、削除(DELETE)といった操作が行えます。これにより、データベース内の情報を常に最新の状態に保つことができます。

テーブルを結合する

SQLのJOIN句を使用すると、複数のテーブルを結合し、関連するデータを統合的に取得できます。例えば、注文情報と顧客情報を結びつけて、詳細なレポートを作成することが可能です。

SQLの種類と機能

SQLを使ってデータベースを操作する際、覚えておきたい3つの種類のSQLを紹介します。

データ定義言語(DDL)

DDLは、データベースの構造を定義・変更するための言語です。

  • CREATE:テーブルやインデックスを作成
  • ALTER:既存の構造を変更
  • DROP:不要な構造を削除

データ操作言語(DML)

DMLは、データベース内のデータを操作するための言語です。

  • SELECT:データの検索を行う
  • UPDATE:データの更新を行う
  • DELETE:データの削除を行う

データ制御言語(DCL)

DCLは、データベースのアクセス権限やトランザクションの制御を行うための言語です。

  • COMMIT:トランザクションの確定を行う
  • ROLLBACK:トランザクションの取り消しを行う
  • GRANT:ユーザー権限の付与を行う
  • REVOKE:ユーザー権限の剥奪を行う

SQLで操作できる代表的なデータベースとその互換性

SQLは、多くのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)で利用されており、業務システムからWebアプリケーションまで幅広い用途で活用されています。以下に、代表的なデータベースとその特徴、および互換性について紹介します。

MySQL

特徴:
  • オープンソースのRDBMSであり、高速な処理性能と信頼性を備える。
  • LAMP(Linux, Apache, MySQL, PHP/Python/Perl)構成のWebアプリケーションで広く採用
  • 公式のMySQL Community Edition(無償)のほか、商用版のMySQL Enterprise Editionがある。
SQL互換性:
  • 標準SQLをベースにしているが、一部の構文は独自仕様
  • 特にストアドプロシージャやトリガー、ビューの実装に違いがあるため、他のRDBMSとの互換性に注意
  • PostgreSQLやOracle Databaseとのデータ移行時は、構文変換が必要になる場合がある。

PostgreSQL

特徴:
  • 高度な機能(JSONB型、全文検索、CTE、並列クエリなど)と拡張性を持つオープンソースRDBMS。
  • ACIDトランザクションの堅牢なサポートと、データ整合性が高い。
  • GISデータを扱うためのPostGIS拡張など、た拡張が可能。
SQL互換性:
  • ANSI SQLに準拠しており、標準SQLの機能を幅広くサポート。
  • MySQLやOracle Databaseと比較すると、SQLの標準仕様に最も近いが、一部の構文やデータ型には違いがある。
  • Oracle Databaseとの間でのデータ移行には、PL/pgSQLとPL/SQLの違いに注意が必要。

Oracle Database

特徴:
  • 企業向けの大規模システムで広く利用される商用RDBMS。
  • 高いパフォーマンスと可用性を提供し、マルチテナント構成やクラウド環境にも対応。
  • PL/SQLを用いた高度なストアドプロシージャやトリガーの機能を持つ。
SQL互換性:
  • 標準SQLに基づいているが、独自の拡張SQL(PL/SQL)を使用しているため、他のRDBMSとの完全な互換性はない。
  • MySQLやPostgreSQLとは、特にデータ型(NUMBER, VARCHAR2 など)やストアドプロシージャの書き方が異なるため、移行時に変換作業が必要。
  • Microsoft SQL Serverとは構文が似ているが、T-SQL(SQL Serverの拡張SQL)との違いがあるため、ストアドプロシージャの互換性に注意が必要。

Microsoft SQL Server

特徴:
  • Microsoftが提供するRDBMSで、Windows環境との親和性が高く、ビジネスアプリケーションで多く利用される。
  • 近年はLinuxやコンテナ環境(Docker)にも対応し、クラウド(Azure SQL Database)とも連携が可能。
  • T-SQL(Transact-SQL)を用いたストアドプロシージャやトリガーを備える。
SQL互換性:
  • 標準SQLに基づいているが、T-SQLの独自構文が多く、他のRDBMSとの互換性に課題がある。
  • Oracle DatabaseのPL/SQLと似た部分があるが、完全な互換性はないため、移行時にコードの書き換えが必要。
  • MySQLやPostgreSQLとは、特にストアドプロシージャやカーソル処理、トランザクション制御の方法が異なる。

まとめ

SQLは、RDBを操作・管理するための強力な言語であり、データの定義、操作、制御など多彩な機能を提供します。データベースとSQLの基本を理解することで、効率的な情報管理や活用が可能になります。基礎知識を身につけるだけでも、適切なデータベースの選択やデータ管理の方法を判断し、ビジネスの最適化に役立てることができます。

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